関福大リレーコラム・朝食の大切さはわかっているけれど…
2018年09月01日
以前インターネットで、こんなニュースをみつけました。子育て中の女性芸能人達が、自宅の朝食を撮影しテレビ番組で紹介したところ、野菜や果物をふんだんに使い栄養バランスの取れた朝食より、簡単な朝食のほうが、視聴者からの評判がよかったというのです。
その朝食メニューは「ピーナッツバターを塗ったトースト」「牛乳」「イチゴ」以上の3品。確かに炭水化物、油分、たんぱく質、カルシウム、ビタミンCが摂れ、「イチゴは洗うだけ、牛乳はコップに注ぐだけ、パンを焼いてピーナッツバターを塗るだけ」で、調理時間はたったの2分間という手軽さです。
特に私が注目したのは、朝食のメニューの手軽さよりもニュースの後の視聴者の反応です。インターネット上では、「朝食や栄養バランスが大切なのはわかっているけど、朝は本当に忙しい」「子どもを起こすだけでも一苦労。朝は遅刻させないように家を出すだけで精一杯」という苦労話に続いていたのは、「学校で3ヶ月に1回くらいのペースで保健便りに朝食の大切さとか書いてあって、すごいプレッシャー」というご意見でした。
3月まで他県で養護教諭だった私にとっては非常に耳の痛い意見ですが、夏休み明けに保健室で子供達の身体測定をすると体重が大幅増減していたり、夏バテで授業に集中できない子供達の様子をみると、健康に関する正しい知識をつけてほしくて保健便りに繰り返し朝食について情報発信したり、生活実態調査のために朝食アンケートをする学校現場の気持ちもわからないではありません。
共働きが当たり前になっている現代において、朝の忙しい時間帯に母親が朝食を作るのは大変ですが、トーストと牛乳、バナナやイチゴなどの果物ならばガスや包丁も使わず子供だけでも安全に朝食の準備ができます。
いよいよ夏休みが終わり、新学期が始まります。新学期を機会に子供に自分で朝食の準備をさせてみるのもよいかもしれません。何事も経験が大切ですから!
子供でも作れる朝食メニューを披露してくれた女性芸能人に心の中で拍手を送りつつ、自分の手抜き朝食に反省する今日この頃です。(教育学部保健教育学科・鈴木みちる助教)
* * *
次回は教育学部保健教育学科の山口幸一助教です。お楽しみに!
掲載紙面(PDF):
2018年9月1日(2291号) 4面 (9,207,979byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
その朝食メニューは「ピーナッツバターを塗ったトースト」「牛乳」「イチゴ」以上の3品。確かに炭水化物、油分、たんぱく質、カルシウム、ビタミンCが摂れ、「イチゴは洗うだけ、牛乳はコップに注ぐだけ、パンを焼いてピーナッツバターを塗るだけ」で、調理時間はたったの2分間という手軽さです。
特に私が注目したのは、朝食のメニューの手軽さよりもニュースの後の視聴者の反応です。インターネット上では、「朝食や栄養バランスが大切なのはわかっているけど、朝は本当に忙しい」「子どもを起こすだけでも一苦労。朝は遅刻させないように家を出すだけで精一杯」という苦労話に続いていたのは、「学校で3ヶ月に1回くらいのペースで保健便りに朝食の大切さとか書いてあって、すごいプレッシャー」というご意見でした。
3月まで他県で養護教諭だった私にとっては非常に耳の痛い意見ですが、夏休み明けに保健室で子供達の身体測定をすると体重が大幅増減していたり、夏バテで授業に集中できない子供達の様子をみると、健康に関する正しい知識をつけてほしくて保健便りに繰り返し朝食について情報発信したり、生活実態調査のために朝食アンケートをする学校現場の気持ちもわからないではありません。
共働きが当たり前になっている現代において、朝の忙しい時間帯に母親が朝食を作るのは大変ですが、トーストと牛乳、バナナやイチゴなどの果物ならばガスや包丁も使わず子供だけでも安全に朝食の準備ができます。
いよいよ夏休みが終わり、新学期が始まります。新学期を機会に子供に自分で朝食の準備をさせてみるのもよいかもしれません。何事も経験が大切ですから!
子供でも作れる朝食メニューを披露してくれた女性芸能人に心の中で拍手を送りつつ、自分の手抜き朝食に反省する今日この頃です。(教育学部保健教育学科・鈴木みちる助教)
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次回は教育学部保健教育学科の山口幸一助教です。お楽しみに!
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