東櫓台と西中門 発掘で規模や構造明らかに
2018年10月10日
崩落した石垣が出土した東櫓台の発掘現場
これまで不明だった櫓台と城門の規模や構造、位置などが解明できたことで「今後の修理、整備を行う上での基礎資料となる」といい、10月13日(土)に一般向けの現地説明会を開く。
市教委によると、東櫓台は明治から大正にかけて櫓の裏手一帯を畑地にしようと土塁が削られたことで石垣が崩壊。その後、土砂が堆積して形状や大きさがわからなくなっていた。二之丸庭園の西端にあたる西中門跡は平成6年と12年に一部区域の発掘調査を行ったが、全体像を把握したことはなかった。
今年3月以降、合計350平方メートルで発掘調査した結果、東櫓台の石垣に使われた60センチ角程度の花崗岩や西中門の控え柱を支えた礎石などが出土。その結果、東櫓台の大きさ(東西約6・1メートル、南北約7・9メートル)が絵図に書かれている寸法と一致することや、西中門の構造が格式の高い高麗門で海側からの攻撃に備えて目隠しの土手が築かれていたことなどがわかった。西中門はこれまで二之丸庭園の裏門として位置付ける見方もあったが、「城郭南側の守りの要として築かれたものとみて間違いない」(市教委)と特定できた。
発掘調査を担当した市教委文化財係の荒木幸治係長(41)は「藩の米蔵と船入の周辺を監視するための拠点だった東櫓台の形状を記録に残すことができた。西中門から二之丸外堀に架けられていた土橋の構造も明らかになり、江戸時代の周辺の景観がほぼ判明したことも大きな成果」と話している。
13日の現地説明会は午後1時までに赤穂城跡本丸門前に集合。東櫓台、西中門跡の順に行う。小雨決行。当日は市立歴史博物館駐車場と塩屋門前駐車場を利用できる。TEL43・6962。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2018年10月13日(2296号) 1面 (9,618,158byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「写壇・あすなろ」がミニ写真展 [ 文化・歴史 ] 2021年09月25日23日から「白いチョークの会」展 [ 文化・歴史 ] 2021年09月22日「黄谷の土」で雲火焼 生誕200年展へ制作進む [ 文化・歴史 ] 2021年09月11日西播磨ふるさと写真展で知事賞 [ 文化・歴史 ] 2021年09月03日築城360年など記念「まるごと赤穂城博」 [ 文化・歴史 ] 2021年08月29日中央義士会が理事長を解任 [ 文化・歴史 ] 2021年08月28日人間国宝の大倉源次郎さんら奉納演奏 [ 文化・歴史 ] 2021年08月24日歴史発見講座「五輪と兵庫県」 [ 文化・歴史 ] 2021年08月22日歴史研究講座「赤穂城下町のなりたち」 ル・ポン音楽祭「中止」 別方法を検討 [ 文化・歴史 ] 2021年08月18日「故郷で映画撮りたい」赤穂出身学生が支援呼び掛け [ 文化・歴史 ] 2021年08月18日古代人の知恵感じたかご作り体験 赤穂市美術展 募集要項を発表 合唱曲「赤穂の子たちへ」地元で初披露 [ 文化・歴史 ] 2021年07月29日芝居づくり体験ワークショップ参加者募集
コメント
赤穂城跡ですよね。
建物が無ければ観光客にアピール出来るものがないと言っているんですか。
0 0
投稿:なんでなん 2018年10月22日何も残りませんが。
0 0
投稿:しおしお 2018年10月20日0 0
投稿:匿名 2018年10月20日流行りもあるでしょうが…
やはり寄付が一番では?
0 0
投稿:しおしお 2018年10月18日尼崎城のような立証根拠の薄い箱物復元は如何なものかと思いますが、このように調査からハッキリしてきた櫓の何ヶ所かを、クラウドファンディングを活用して全国の赤穂義士ファンから寄付金を募って建設資金の足しにしては如何でしょう?
市には是非、音頭をとって頂きたいです。
間違いなく、私は少額ですが寄付させて頂きます。
0 0
投稿:赤穂城復元クラウドファンディングを! 2018年10月17日コメントを書く