牡蠣いかだ抽選会 番号札に一喜一憂
2022年02月06日
恒例のおみくじ方式で牡蠣養殖いかだの位置を決めた抽選会
漁協によると、来季は坂越沖で16業者が計154台のいかだを操業。初夏からお盆の時期までは陸に近く波が穏やかな「種場」と呼ぶ一帯で稚貝を育て、その後は「沖出し」と呼ぶ沖合で身を太らせる。養殖いかだを並べられる海域は県知事の免許制で一定の範囲内に限られているが、位置によって有利不利があるため、1年ごとにくじ引きで場所を決めているという。
抽選会では、「種場」と「沖出し」それぞれの海域内に77区画を設定し、「一」から「七十七」まで番地を割り振った。波が当たる外側はプランクトンが豊富でよく育つ反面、台風などで殻が落下しやすいリスクがあり、内側は波の心配は少ないものの水温が高くなりすぎる心配がある。それぞれ一長一短があるのだが、条件の良い位置とそうでない位置とではシーズンを通した水揚げ量が「倍ほど違う」という。生産者らは番号札が入った缶を祈るように振って一本を取り出し、出た番号に一喜一憂した。
抽選会は毎年2月上旬に行われ、例年は生産者みんなで酒を酌み交わしながらくじを引く。「牡蠣漁師にとっての正月行事みたいなもん」だという。しかし、コロナ下のため昨年に続いて会食は取り止め、換気のために開けた窓から寒風が吹き込む中、短時間で抽選を終えた。
最盛期を迎えている今季は順調に水揚げが続いており、近年進むブランド化と相まって売上も好調に推移しているという。一方、石油価格の高騰で船の燃料代や地方発送に欠かせない発泡スチロール箱の価格が上がり、手放しには喜べない状況もあるという。同漁協かき部会の冨田崇史部会長(52)は「来季も地元をはじめ消費者のみなさんに良質な牡蠣を届けられるよう、組合員みんなで頑張りたい」と抱負を話した。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2022年2月12日号(2450号) 4面 (7,182,952byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「働きたい会社見つかった」高2生ら工場見学 [ 商業・経済 ] 2023年08月19日小さじ半分加えるだけ 発泡酒が高級ビールの味に!? [ 商業・経済 ] 2023年08月08日豊作に笑顔 大津スイカ直売会12日と13日 学生らが空き家活用 夏季限定かき氷店 移住の若者2人が栽培 桃とブドウ出荷へ [ 商業・経済 ] 2023年07月15日「赤穂の企業に関心もって」高2生対象 工場見学ツアー TikTokでPR 人気クリエイター起用 [ 商業・経済 ] 2023年07月08日創業目指す短期集中講座「創業塾」 景気動向調査 4期連続で売上回復 [ 商業・経済 ] 2023年06月18日大津の酪農牧場 堆肥保管庫の建設計画 赤穂化成社長・池上良成氏に県功労者表彰 産業振興 ジオマテック赤穂工場 業績好調でライン増設へ [ 商業・経済 ] 2023年05月27日「社会担う一員に」新入社員のつどい 海浜公園に恐竜!? 新アトラクション開設 ふるさと納税返礼品に「赤穂のおむすびセット」 [ 商業・経済 ] 2023年03月31日
コメントを書く