日本画家・室井澄氏「画業七十年のあゆみ」展
2010年03月13日
画業70年の節目に個展を開く室井澄氏=鳥取・大山で
室井氏は大正9年、代々狩野派の絵をたしなむ庄屋家の三男に生まれた。昭和12年に17歳で仏画の石川晴彦に入門。その後は花鳥画の立脇泰山、美人画の寺島紫明に師事した。
21歳から終戦まで気象隊員として兵役。上官たちの計らいで画材の携行を許され、派遣された満州や台湾でも絵筆を握ることができた。戦後は一層創作活動に打ち込み、創彩展内閣総理大臣賞など入賞歴多数。53歳で画塾「雨聲会」を主宰し、市民向け水墨画教室も開くなど後進の育成にも努めてきた。平成17年には地域文化向上に尽くした人を称える「ともしびの賞」を兵庫県から贈られた。
「自身の集大成」として今回の個展を位置付けるが、「どの作品も処女作を描くような気持ちで描いてきた。それはこれからも変わらない」と創作意欲はなお盛ん。スケッチ旅行に常に同行する7つ年下の妻・冨美子さんとの二人三脚で今後も新作を生み出すつもりだ。
1階展示室で22日(月・祝)まで午前10時〜午後5時。個展開催を記念した画集(B5変形、47点収録)は会場で希望者に1部5000円で頒布。戦時中に室井氏と同じ隊に属し、「同じ釜の飯を食った」映画監督の鈴木清順氏が序文を寄せている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2010年3月13日(1887号) 1面 (9,614,496byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
龍野「堀家住宅」で特別公開 赤穂緞通も展示 [ 文化・歴史 ] 2022年11月11日藩主迎えた「上段の間」も 田淵氏庭園一般公開 [ 文化・歴史 ] 2022年11月08日書の清水さん 9年連続日展入選 日本画の古川さんは4度目 [ 文化・歴史 ] 2022年11月05日第61回赤穂市民文化祭 短歌・俳句入賞者 [ 文化・歴史 ] 2022年11月04日有年横尾の三木喜美子さん 十二支の色紙展 [ 文化・歴史 ] 2022年11月04日『民謡と民俗の祭典』11月6日開催 写真で回顧「赤穂線を走った汽車・電車」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月28日第33回MOA美術館赤穂児童作品展の入賞者 塩屋荒神社 3年ぶり屋台行事 勇壮に奉納練り [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日早乙女たちが稲収穫「抜穂祭」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日名人が語る塩づくり「塩は生き物。夜泣きもする」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月23日市文化賞・スポーツ賞に5団体32個人 赤穂が生んだ文人歴史家 姫路で特別展「西山松之助」 [ 文化・歴史 ] 2022年10月21日「2022赤穂市美術展」絵画、書など309点 個性豊か 名僧高僧の墨跡展 [ 文化・歴史 ] 2022年10月20日
コメントを書く