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我が子の無事信じる被災地の母

 2011年04月27日 
「いきいきサロン元塩」から支援隊が預かり、避難所に掲出した貼り絵=WKD提供
 東日本大震災の被災地救援活動のため、4月17日から5日間の日程で宮城県を訪れた市民グループのメンバーが現地での活動状況を本紙に語った。話の内容からは震災から1カ月以上経っても支援の手が行き渡っていない現状が見えてくる。
 被災地へ救援隊を派遣したのは、赤穂市内の個人、企業を中心に組織する社会貢献団体「ワールド・キッズ・ドリーム」。今月3日から7日にかけて行った最初の救援活動に続いて派遣は2度目。10人が4トン車2台とマイクロバスで向かった。
 運んだ物資は、おにぎり1000個、菓子パン2000個、ラーメン300食のほか、オレンジ、塩味まんじゅう各1000個。ランドセル70個をはじめ文房具も多数積み込んだ。市民に協力を募ったもちはJA兵庫西女性会高雄支部、塩屋幼稚園など団体と個人を合わせて計1万5000個が寄せられた。
 一行は19日と20日に女川町と河北町の避難所、集会所など計3カ所で炊き出し。元塩町の市民グループから預かったサクラの貼り絵は避難所の壁面に掲出した。
 派遣メンバーによると、一部の避難所にはすでに複数の支援隊が入っているものの、交通路が寸断されたままの地域もあり、「すべての被災者に物資が行き渡っていると思うのは大間違い。避難所間の格差があまりにも大きい」と嘆く。役所からは「不要」と言われたノートや筆記用具が被災者にはとてもありがたがられるなど、「実際のニーズを正確に把握できていないのではないか」と感じる場面も多々あったという。
 メンバーの男性は、避難所で配ったランドセルを遠慮がちに取りに来た女性の言葉が忘れられない。
 「うちの子は、まだ見つかってないのです。でも、帰ってきたときのためにランドセルを用意しておいてあげたくて」
 男性は「かける言葉もなかった。物的支援も必要だが、精神的ケアも急がれる」とし、3次隊には臨床心理士を帯同する予定にしている。
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関連サイト:
【関連記事】被災地へ届け、善意の「もち」
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掲載紙面(PDF):
2011年4月29日(1942号) 4面 (15,179,884byte)
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