【第13回】悩みながら、迷いながら
2008年05月03日
伊藤さんが見学した日本人隊員の授業
キルギスで現在活動中の青年海外協力隊で中等学校隊員は私を含めて4人。何か協力できることはないか―と2月からお互いの学校を見学する相互訪問を始めまして、先週最後の学校を訪れました。
それでわかったのは、学校の規模や体制に違いはあっても、私たちは似通った悩みを抱えているということです。
一言でいえば、「本当にこの授業に私が必要なのか、私は彼らの役に立っているのだろうか」という不安です。生徒と授業で向き合うたびに私が感じていた気持ちを彼らも共有していたのです。
どちらがいいかなど誰にもわかりませんし、それを決めるべきではないのかもしれません。ただ、考え続けなければならない問いではあります。
実は、新年度からは授業の担当を断ってクラブ活動中心にしてもらおうかと考えたときもあったのですが、学校訪問したことで他の3人もそれぞれに試行錯誤しながら毎日を送っていることを知り、自分ひとりで迷っていたのが少し楽になりました。
来年度も音楽の授業を引き続き担当してみます。迷いながらかもしれませんが、ひたすら生徒をしっかりと見て、やっていこうと思っています。
* * *
▽伊藤寛子さん=赤穂西中学校出身の25歳。国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として平成21年6月まで中央アジア・キルギス共和国に2年間の単身赴任中。「ジュジュ」(キルギス語でひよこ)は現地でのニックネーム。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2008年5月3日(1794号) 3面 (7,414,555byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 寛子のキルギス日記 ]
「キルギス日記」の伊藤さん帰国 2009年07月04日【第31回】真心いっぱいの送別会 2009年06月13日【第30回】歯科衛生講習会を開きました 2009年05月23日【第29回】まぶしく輝く夢持つ人 2009年05月02日【第28回】心にしみたママの言葉 2009年04月18日【第27回】春の訪れ告げる黄色い雪 2009年04月04日【第26回】受講生のステージに私の方がドキドキ 2009年03月28日【第25回】キルギスの米軍基地問題 2009年03月07日【第24回】赤ちゃんはみんなに祝福されて幸せ 2009年01月17日【第23回】リコーダー練習は生徒たちに大人気 2009年01月10日【第22回】憤りを超える憤り 2008年12月13日【第21回】リコーダーが届きました! 2008年11月29日【第20回】筝講座を始めます 2008年11月01日【第19回】節電の影響で冬休みが延長? 2008年10月25日【第18回】キルギスで大地震 2008年10月10日
コメントを書く