【第14回】うきうきな春
2008年05月20日
バス停で恋愛トーク中の生徒たち
最近、ステイ先の14歳の息子の帰りが遅いです。クラスの友達と一緒に女の子に会いに行っているそうな。
女の子の両親に怒られないための方法はこうです。相手の家に行き、「教科書を借りに来た」という口実で呼び出してもらい、家の外でおしゃべりをする。なんだか懐かしい匂いがします。
村では、暗くなってから女の子が出歩くことはありません。女の子が好きな男の子に会いたいときは前もって「会いにきて」と言っておくそうです。それでもやっぱり、会いに来たときの口実は「教科書」って、笑っちゃいました。
学校の体育館で行われたクラス対抗のバスケットの試合をのぞきに行くときも恋する女の子たちが私のところにきて、「一緒に行こう」と言います。
「生徒だけで行くと、先生が『入っちゃだめ』っていうから」。時に寛子おねえさんは都合よく使われています。
でも、いいんです。好きな男の子の姿など、そうまでしてでも見たいもの。自分にもそういうことがあったような…。
キルギスの女の子も恥ずかしそうにキャーキャー言いながらついてきてかわいかったな。思いが伝わると、いいね。
* * *
▽伊藤寛子さん=赤穂西中学校出身の25歳。国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として平成21年6月まで中央アジア・キルギス共和国に2年間の単身赴任中。「ジュジュ」(キルギス語でひよこ)は現地でのニックネーム。
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掲載紙面(PDF):
2008年5月24日(1796号) 4面 (7,448,167byte)
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[ 寛子のキルギス日記 ]
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