作業学習に「赤穂緞通」導入
2012年11月10日
赤穂特別支援学校で今学期から始まった赤穂緞通の作業学習
「赤穂緞通を伝承する会」の会員有志がサポート。地道にコツコツと作業する姿に関係者は「将来、緞通作家を目指す人が現れるかも」と期待を抱いている。
同校は平成21年から同会の加里屋工房で生徒が職業体験。毎年生徒1人が2週間程度機織りを経験してきた。指導した会員の話では、「集中力が高く、適性を感じた」といい、同校は「より多くの生徒が、より長く体験できる機会を」と週2日の作業学習に緞通制作を取り入れることを決めた。小型織機を1台購入し、今年5月から担当教諭が同会有志の下で“修業”。2学期から生徒への指導をスタートした。
生徒たちは最初の作品として約30センチ幅のテーブルクロスを制作中。8人が数段ごとに交替しながら共同で1枚を織っている。糸をはぜる指先、はさみを握る手はまだぎこちないが、織機を見つめる視線は真っ直ぐだ。
自分の提案でテーブルクロスの配色が決まった1年の尾崎雄亮(ゆうすけ)君(15)は「大好きな絵を描くのと同じぐらい楽しい」とにっこり。担当の柴田肖文(あゆみ)教諭(36)は「伝統工芸の体験は生徒にとって誇りになる。卒業後も胸を張って言える経験になるはず」と見守っている。
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掲載紙面(PDF):
2012年11月10日(2013号) 1面 (7,020,405byte)
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