“12年前の自分”から手紙
2012年11月12日
12年ぶりに掘り出したタイムカプセルの中身を点検整理する城西小の元PTA役員
カプセルが埋められたのは西暦2000年(平成12年)12月2日。「21世紀が始まる節目」を記念してPTA(尾上達也会長)が企画した。「1年生が成人式を迎える学校30周年の年」に開封する約束で校庭東端にある藤棚のそばに埋め込んだ。
当初は5月の創立記念日に合わせて開封する計画だったが、「子どもたちが帰省するお正月に届けよう」と“年賀”発送に切り替えた。この日は当時の役員と教諭ら約10人が集まり、パワーショベルで掘削。「ユズリハの木2本の間に埋めた」という記憶どおり、2掘り目で掘り当てた。
地中から現れたカプセルは白く塗装されたステンレス製の円筒形で長さ約60センチ、直径約20センチ。同じ大きさで2個あり、「みらい」「あゆみ」の名称入り。カラフルなボルト8本で頑丈に密閉されたふたを開け、中からピカピカのアルミ袋を取り出した。
さっそく図書室で中身を確認。教科書、写真、ビデオテープ、新聞の切り抜き…。「12年も昔の物に見えへんね」「イチローの大リーグ入りが決まった年か」などと言いながら一通ずつ封筒に「年賀」のスタンプを押印した。当時3年生の担任だった清水浩さん(41)=現原小教諭=は封筒に書かれた教え子の筆跡に「子どもたちの顔がよみがえってきます」。
PTA副会長だった六百目町の虎津純子さん(56)は当時5年生の長女が今年から社会人になった。「手紙に何を書いたか覚えてなくて。お正月に家族みんなで読むのが楽しみ」と丁寧に仕分けしていた。
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掲載紙面(PDF):
2012年11月17日(2014号) 1面 (9,726,732byte)
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