自閉症の少年が「夢」の作品展
2013年05月21日
チョークアート展を開催中のギャラリーで来場者を笑顔でもてなす山本淳一郎君
たつの市御津町釜屋の山本淳一郎君(17)は幼いころから絵が得意。昨年には初めての絵本『クレヨンものがたり』を出版し、同ギャラリーなど複数の会場で短文詩を添えた個展を開いた。温かでやさしい作風が感動を呼んだ。
黒い板に色とりどりのオイルクレパスで描く「チョークアート」は喫茶店やレストランのメニュー看板に好適。淳一郎君は1年前から月2〜3回、神戸の絵画教室で手法を教わる。教室で大好きな食べ物を描く時間がとても楽しく、教室に通うためなら苦手な電車や雑踏も辛抱できるようになった。一方、パン作りは2年前から地元のベーカリー教室に参加。これまでにバターロールやレーズンパンなど10種類近くを習得できた。
「JUNのゆめ 17さいのさくひんてん」と題した今回の催しでは、とろけたバターの香りが漂ってきそうなホットケーキの絵など約40点を展示。25日は手作りパンセット(ドリンク付き、650円〜700円)を20セット限定で用意し、エプロン姿の淳一郎君が接客や給仕を頑張る。
「たくさんのお客さんが来てくれたらうれしい」と期待する淳一郎君。「努力を応援したい」とギャラリーを提供したオーナーの山本照子さん(80)は「夢に向かって一歩一歩進む淳くんの温かな人柄を絵からもパンからも感じて」と話している。
作品展は6月1日(土)まで午前10時半〜午後6時。日曜・月曜休み。TEL25・1604。
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掲載紙面(PDF):
2013年5月25日(2039号) 3面 (9,376,959byte)
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