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屋台は郷土の誇り 保存会が冊子発行

 2008年10月11日 
冊子「やたげ〜郷土の誇りを永遠に〜」を手にする塩屋屋台保存会の山田春美会長
 塩屋荒神社の秋祭りで一世紀以上使われている大屋台の紹介冊子「やたげ〜郷土の誇りを永遠に〜」がこのほど発刊された。地域の人たちでつくる「塩屋屋台保存会」(山田春美会長)が編集発行。“地域の宝”として扱われてきた文化財への強い愛着とこだわりがうかがえる。
 大屋台は高さ4・8メートル(台車含む)、幅約2・4メートル。数ある播州屋台の中でも有数の威容を誇る。
 同保存会の記録では、明治31年購入。当時播磨随一の名工といわれた金具師・下間清平、彫刻師・初代松本義廣が制作を手がけた一級品で、一部修繕した箇所を除いてほとんどが製作当時のまま残されている。
 屋台購入から今年で110周年。「歴史や由来を後世に伝えよう」と編集委員会を立ち上げ、1年前から資料を収集。何度も編集会議を開き、目標とした今年の祭り本番前に完成させた。
 A4判26ページでオールカラー。装飾や構造をふんだんな写真入りで解説。屋台購入のいきさつ、古老らから聞き取りした祭りにまつわるエピソードなども紹介している。
 タイトルの「やたげ」は屋台を示す塩屋地区の方言。「伝統をもっと身近に感じ、地域の財産だという認識を深めてほしい」との願いを込めた。
 1200部作成し、地区の全戸に配布。市立図書館、塩屋公民館にも寄贈した。
 「先人が守り続けてきた伝統のすばらしさをいつまでも継承してほしい」と山田会長。祭り当日の運行順路と見どころを記した地図も掲載しており、「祭りの醍醐味をより深く味わってもらえれば」と話している。
 今年は110周年を記念し、10月18日(土)午前10時から特別に屋台を披露。11時半から屋台格納庫前でもちまきを行う。本宮は19日(日)。
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掲載紙面(PDF):
2008年10月11日(1816号) 1面 (9,101,879byte)
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