浅野陣屋「株式会社で活用」提案
2017年12月15日
「赤穂のみなさんにも浅野陣屋の活用に関心を持ってほしい」と話す松本恵司代表
構想を立てたのは、昨年3月から陣屋跡の保存活用運動に取り組む「浅野陣屋保存ネットワーク」(松本恵司代表)。計画では、土地と建物を所有者から提供してもらった上で不動産管理を担当する「株式会社浅野陣屋記念館」とツーリズム事業や教育事業を運営する「株式会社浅野陣屋エンタープライズ」を設立する。建物の改修など初期費用の3000万円を出資と寄付で募り、その後の運営費用年間200万円を事業収益でまかなう。
若狭野浅野家は、初代赤穂藩主・長直が養子の長恒(大石良雄の父の従弟)に赤穂郡内3000石を分け与えた分家。元禄赤穂事件で改易になった本家の事後処理を担い、明治維新後は浅野長矩と赤穂義士の復権を嘆願した。
陣屋跡は相生市若狭野町若狭野にあり、文政5年(1822)以前に建てられ、藩札を発行する「札座」として使われた木造瓦葺き2階建ての建物(約218平方メートル)が現存する。建物の再生計画をまとめた兵庫県文化財保護指導委員の小林誠司さん(51)=加古川市=は「瓦と壁の傷みはあるが、主要部分はしっかりしており、再生は十分可能。地域の歴史遺産として活用されることが望ましい」と太鼓判を押す。
「城跡はあちこちにあるけれど、全体が残る陣屋は貴重」と松本代表。陣屋跡から有年、坂越を経由して赤穂城跡へ向かうルートを組めば魅力的な歴史ツーリズムを提供できるといい、「『浅野』の名に恥じない活用を目指したい」と語っている。
説明会は中広の赤穂市文化会館ハーモニーホール。午後1時半から中・高校生と保護者向けに「浅野陣屋で探究学習を」のテーマで行い、午後3時半から「浅野陣屋記念館の設立に向けて」と題してプレゼンテーションする。いずれも参加無料。
<前の記事 |
関連サイト:
【関連記事】若狭野浅野家の旧札座で保存運動
掲載紙面(PDF):
2017年12月16日(2258号) 3面 (12,063,155byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
18日に「北前船寄港地セミナー」 「手仕事の流儀」赤穂の女匠ら意見交換 古民具に命ふたたび リメイク展 [ 文化・歴史 ] 2018年11月09日9日から市美術協会の第30回小品展 [ 文化・歴史 ] 2018年11月05日風土が生んだ美「民芸運動の作家」展 [ 文化・歴史 ] 2018年11月03日東欧・トルコ水彩画展 大津の橋本正史さん [ 文化・歴史 ] 2018年11月03日「あこう路地さんぽ」参加者を募集 市民文化祭 短歌・俳句の入賞者 [ 文化・歴史 ] 2018年11月01日日展5年連続入選 書家の清水まみさん [ 文化・歴史 ] 2018年10月27日絢爛勇壮に東西屋台が競演 塩屋の秋祭り [ 文化・歴史 ] 2018年10月21日頭人行列に獅子舞、神輿 伝統の「神幸式」 [ 文化・歴史 ] 2018年10月21日5年に一度の大ホールで学校音楽会 坂越生まれ日本画家・後藤仁氏の特別展開幕 [ 文化・歴史 ] 2018年10月20日画業35周年 故郷で里帰り展 [ 文化・歴史 ] 2018年10月20日神輿乗せ和船が巡航「坂越の船祭」 [ 文化・歴史 ] 2018年10月14日
コメント
0 0
投稿:相生市が… 2017年12月18日0 0
投稿:成る程……。 2017年12月15日コメントを書く