圏域バス未利用者「便利なら乗る」7割
2019年09月28日
赤穂と上郡、備前をつなぐ圏域バス「ていじゅうろう」について、運行ルート付近の住民を対象に兵庫県立大学の研究室が行ったアンケート調査結果がこのほどまとまり、これまで圏域バスを利用したことのない人の7割近くが「便利になれば利用するつもりがある」と答えたことがわかった。
調査は昨年11月から12月にかけて、圏域バスの各バス停400メートル圏内の2000世帯を対象に調査用紙をポスティングし、約3割にあたる606世帯から回答を得た。
利用経験のない人へ「利用しない理由」を尋ねた設問(複数回答可)では、「ちょうどいい時間のバスがなかった」と答えた人が最も多く35%。「帰りが不便」(33%)、「目的地に行けるちょうどいいバスがなかったから」(18%)などと続いた。「実施してほしい取り組み」についても、「便数増加」(30%)、「フリー区間増設」(26%)、「ダイヤの再編成」(26%)といった利便性向上を望む傾向がみられ、「今後ていじゅうろうが便利になれば利用するつもりがあるか」の問いには69%が「ある」と答えた。
圏域バスの認知度に関する質問では、「運行は知っているが、利用のための情報はほとんど知らない」と答えた人の割合が55%に上った。また、「将来の自身の交通に対して不安を感じているか」の問いには75%が「今は困らないが、将来的に困る」と回答した。
調査と分析を監修した同大学環境人間学部の中嶌一憲准教授は「利用促進への改善策として、短期的には利用のための周知活動を重視し、その上で長期的にはバス停の再配置や増設やフリー区間などを検討すべき」と提言している。
圏域バス「ていじゅうろう」は、住民の移動手段の確保と利便性向上、地域活性化を目的に2011年度に導入。上郡ルート(上郡駅〜赤穂市民病院)と備前ルート(吉永病院〜イオン赤穂店)の2ルートで日曜と年末年始を除き毎日2往復運行している。運賃は200円(赤穂市内、上郡町内は100円)。18年度の利用者総数は1万1803人で一便当たりの利用者数は4・8人だった。
掲載紙面(PDF):
2019年9月28日号(2341号) 1面 (9,591,876byte)
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調査は昨年11月から12月にかけて、圏域バスの各バス停400メートル圏内の2000世帯を対象に調査用紙をポスティングし、約3割にあたる606世帯から回答を得た。
利用経験のない人へ「利用しない理由」を尋ねた設問(複数回答可)では、「ちょうどいい時間のバスがなかった」と答えた人が最も多く35%。「帰りが不便」(33%)、「目的地に行けるちょうどいいバスがなかったから」(18%)などと続いた。「実施してほしい取り組み」についても、「便数増加」(30%)、「フリー区間増設」(26%)、「ダイヤの再編成」(26%)といった利便性向上を望む傾向がみられ、「今後ていじゅうろうが便利になれば利用するつもりがあるか」の問いには69%が「ある」と答えた。
圏域バスの認知度に関する質問では、「運行は知っているが、利用のための情報はほとんど知らない」と答えた人の割合が55%に上った。また、「将来の自身の交通に対して不安を感じているか」の問いには75%が「今は困らないが、将来的に困る」と回答した。
調査と分析を監修した同大学環境人間学部の中嶌一憲准教授は「利用促進への改善策として、短期的には利用のための周知活動を重視し、その上で長期的にはバス停の再配置や増設やフリー区間などを検討すべき」と提言している。
圏域バス「ていじゅうろう」は、住民の移動手段の確保と利便性向上、地域活性化を目的に2011年度に導入。上郡ルート(上郡駅〜赤穂市民病院)と備前ルート(吉永病院〜イオン赤穂店)の2ルートで日曜と年末年始を除き毎日2往復運行している。運賃は200円(赤穂市内、上郡町内は100円)。18年度の利用者総数は1万1803人で一便当たりの利用者数は4・8人だった。
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