つまずいた石掘ると…江戸期の地蔵仏出土
2021年02月06日
寺役員がつまずいたきっかけで発掘された験行寺の石仏
同寺代表役員の金礪尊紀さん(64)=加里屋=は昨秋、寺周辺で山仕事をしていたとき、地面から数センチ突き出た石につま先が当たった。その石に何となく興味を感じ、周りの土を少し掘ってみた。
現職の高校教諭の金礪さんは赤穂鉱物化石探査会の会長を務めるほど地質や鉱物に詳しい。石の状態を少し観察しただけで「これは人の手が加えられた石だ」と気付き、市教委に連絡した。
情報提供を受けた市教委が先月下旬に発掘調査。地蔵菩薩を彫ったとみられる高さ40センチほどの石仏が手前左右の五輪塔とともに垂直に直立した状態で出土した。現場はかつて参道が通った山の斜面にあり、発掘を担当した山中良平学芸員は「斜面からの土砂が足元から少しずつ堆積していき、長い年月をかけて埋もれたのではないか。地中に埋まった石仏は倒れていることが多く、まつられた当時のままの状態で出土することは珍しい」と話した。
石仏は錫杖を持ち、側面に文字とみられる線刻がある。形状や特徴から石仏の製作年代は江戸時代、五輪塔は鎌倉期の可能性もあるとみられ、市教委が詳しく調べている。
これらの出土品は調査後に同寺に返還される。金礪さんは「文化財として大切に安置したい」と話している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2021年2月6日号(2403号) 1面 (10,926,494byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
赤穂市内の秋祭り2024 主な日程 国立文楽劇場40周年で「仮名手本忠臣蔵」通し上演 この季節に珍しい桜の花咲く [ 街ネタ ] 2024年10月02日12月1日に全国6会場で忠臣蔵検定 90点以上「博士」認定 高校生が自作のドレスでショー開催へ 三木露風と交流あった赤穂生まれの俳優 [ 文化・歴史 ] 2024年08月15日赤穂市美術展 7部門で作品募集 市民合唱団の定期演奏会 11日にハーモニーH 第41回赤穂民報習字紙上展の入賞者 生活の中にある美術 89歳男性がアートギャラリー 5年ぶりに合同合唱も「フェスタ・アルモニカ」 [ 文化・歴史 ] 2024年07月28日世界最大級のレプリカも「三葉虫化石展」 [ 文化・歴史 ] 2024年07月28日愛着ある故郷描く 米寿の水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2024年07月20日土器に見る「炊飯の歴史」 有年考古館で企画展 [ 文化・歴史 ] 2024年07月20日刷毛の跡までリアルに 埴輪ミニチュア [ 文化・歴史 ] 2024年07月12日
コメントを書く