中央義士会が理事長を解任
2021年08月28日
中央義士会が昨年12月に発行した会報
理由について同会は「老齢によるもの」としているが、関係者の話では、20年以上理事長を務める中島氏の運営に周囲の不満が高まっていたといい、理事会での緊急動議によって賛成多数で解任されたという。後任は「できるだけ早い時期に選任する予定」(同会)で、当面は副理事長の冨岡克氏(84)が理事長代理を務める。
同会は1908年(明治41)に九州日報社長の福本日南(1857―1921)が福岡で開いた第1回義士会を契機に創始。1916年(大正5)に現在の名称で団体を設立した。終戦でGHQにより解散させられたが、4年後に活動を再開。渡辺世祐、井筒調策、佐佐木杜太郎といった歴代の赤穂義士研究者らが在籍し、『赤穂義士史料』『未刊新集 赤穂義士史料』などを出版した。赤穂義士会など全国9団体が加盟する「全国義士会連合会」の事務局も兼ねている。
同会がこれまでに収集した資料群は中島氏が保管したままだといい、「史料は、中央義士会のものであり、中島氏個人のものではない。中島氏に対して会に返却するよう連絡している」と同会。一方、中島氏は「(史料は自身の)個人所有になっている。これからの中央義士会は、一枚の史料もなく運営していかなければならない」などと主張しており、資料の所有権をめぐる混乱が長引く可能性もある。
赤穂義士会事務局は「今のところ、一切報告を受けていない」と困惑。関係者の間では「早く混乱を収束し、歴史ある中央義士会を健全に運営してほしい」と組織の立て直しの望む声がある一方、「私欲と権力のために内部分裂を起こした」と冷ややかな指摘も出ている。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2021年8月28日号(2429号) 2面 (5,770,893byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
伝統芸能とヒップホップ融合「傘ダンス」 念願のマーチングバンド全国大会へ [ 文化・歴史 ] 2021年12月05日第50回義士祭奉賛学童書道展 1日から 合唱や重奏多彩に アンサンブルフェス [ 文化・歴史 ] 2021年11月29日藩主家の業績たどる特別展「浅野家とその時代」 [ 文化・歴史 ] 2021年11月27日オリザ版「忠臣蔵」来月12日 初の赤穂公演 58年前の「一円電車」撮影の思い出懐古 [ 文化・歴史 ] 2021年11月26日赤穂美術協会の小品展 26日から市立図書館 [ 文化・歴史 ] 2021年11月25日一陽会員の廣門さん 母校の赤穂小へ作品寄贈 [ 文化・歴史 ] 2021年11月24日ル・ポン音楽祭 ベルリンからオンライン配信 戦没者追悼式 慰霊と平和誓う 新愛称は「赤穂化成ハーモニーホール」 景観重要建築物を蔵カフェ、フリースペースに再生へ [ 文化・歴史 ] 2021年11月16日本堂改修の萬福寺で御動座式 [ 文化・歴史 ] 2021年11月14日趣味の木彫 自宅にギャラリー【電話番号に訂正あり】 [ 文化・歴史 ] 2021年11月13日
コメントを書く