赤穂ゆかりの作家中心に40点「未公開収蔵品展」
2024年07月01日
地元ゆかりの作家や関連のある作品を収集している御崎の赤穂市立美術工芸館「田淵記念館」で、これまで一般に公開したことのない品を紹介する企画展「未公開収蔵品展II」が開催中。
日本画の長安義信と孫の雅山、弟子の北條文信、洋画の林鶴雄や藤本東一良、陶工の大嶋黄谷など、ここ4〜5年で入手した計40点が並ぶ。
義信の『秋草鶉蝶図屏風』はススキやナデシコなどの草花とウズラ、蝶を描いた六曲一隻。金銀砂子を配した豪華な仕上がりが目を引く。文信の『旭昇七福神宝船図』は朝日が昇る海と七福神が乗る宝船を描いた縁起の良い作品。林の『街角』はパリのサクレ・クール寺院が見える風景をモチーフ。黄谷の片口鉢は3種類の釉薬を掛け分け、自身が創出した雲火焼にとどまらない多彩な技術がうかがえる。
昭和20〜30年代に赤穂市内の中学校で図工を教えた神戸市在住の突々和夫さん(95)の版画は今年5月に家族から寄贈された7点。明石海峡大橋周辺の眺望を描いた『海峡の橋』は渋味の中に明るい光が感じられる。
御崎の旅館の離れで絵を描いた長崎赤城(1859ー1937)、晩年は高雄で暮らして山水画を描いた杉本白象(1898ー不詳)の作品のほか、3畳敷の大きさの赤穂緞通も展示。未公開収蔵品展は一昨年に続き2度目で、藤田忠彦学芸員は「各作品の収集に協力いただいた方々に感謝したい。それぞれの作家の個性を鑑賞してもらえれば」と話している。
8月18日(日)まで午前9時〜午後5時(入館受付は4時半まで)。火曜休館。入館料200円(小・中学生100円)。Tel42・0520。
掲載紙面(PDF):
2024年7月6日号(2558号) 1面 (5,837,859byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
日本画の長安義信と孫の雅山、弟子の北條文信、洋画の林鶴雄や藤本東一良、陶工の大嶋黄谷など、ここ4〜5年で入手した計40点が並ぶ。
義信の『秋草鶉蝶図屏風』はススキやナデシコなどの草花とウズラ、蝶を描いた六曲一隻。金銀砂子を配した豪華な仕上がりが目を引く。文信の『旭昇七福神宝船図』は朝日が昇る海と七福神が乗る宝船を描いた縁起の良い作品。林の『街角』はパリのサクレ・クール寺院が見える風景をモチーフ。黄谷の片口鉢は3種類の釉薬を掛け分け、自身が創出した雲火焼にとどまらない多彩な技術がうかがえる。
田淵記念館で開催中の企画展「未公開収蔵品展II」
昭和20〜30年代に赤穂市内の中学校で図工を教えた神戸市在住の突々和夫さん(95)の版画は今年5月に家族から寄贈された7点。明石海峡大橋周辺の眺望を描いた『海峡の橋』は渋味の中に明るい光が感じられる。
御崎の旅館の離れで絵を描いた長崎赤城(1859ー1937)、晩年は高雄で暮らして山水画を描いた杉本白象(1898ー不詳)の作品のほか、3畳敷の大きさの赤穂緞通も展示。未公開収蔵品展は一昨年に続き2度目で、藤田忠彦学芸員は「各作品の収集に協力いただいた方々に感謝したい。それぞれの作家の個性を鑑賞してもらえれば」と話している。
三畳敷の赤穂緞通『唐草に蔓草文・縁波文に無文』
8月18日(日)まで午前9時〜午後5時(入館受付は4時半まで)。火曜休館。入館料200円(小・中学生100円)。Tel42・0520。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2024年7月6日号(2558号) 1面 (5,837,859byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
元赤穂LC会長 綿田幹治さん遺作展 [ 文化・歴史 ] 2022年03月07日市史史料集『柴原家文書』最終巻を刊行 [ 文化・歴史 ] 2022年03月06日5日にオンラインで秦氏フォーラム 赤穂からも参加 浅野長矩偲ぶ特別御朱印 命日の3月14日まで限定 [ 文化・歴史 ] 2022年03月01日赤穂緞通を伝承する会 4年ぶり受講生募集 「里山」「清流」一行詩を募集 念願の絵本出版「ホクロのだいぼうけん」 [ 文化・歴史 ] 2022年02月19日第36回赤穂民報習字紙上展の入賞者 高齢者大学のエッセイ同人誌50号に [ 文化・歴史 ] 2022年02月16日「昭和まで塩田残ったのは奇跡」日本遺産講演会 [ 文化・歴史 ] 2022年02月13日長寿の心得や人生訓を書に 95歳作品展 [ 文化・歴史 ] 2022年02月11日歩いて見つけた希少植物冊子に [ 文化・歴史 ] 2022年01月29日播磨の前方後円墳一堂に「古墳からみた王の時代」 [ 文化・歴史 ] 2022年01月28日「生活に美術を」鳥井廣夫さん個展 [ 文化・歴史 ] 2022年01月12日2月に赤穂で忠臣蔵浮世絵シンポ
コメントを書く