市内最古の仏画など市文化財指定
2014年04月09日
市有形文化財に指定された「仏涅槃図」(14世紀前半)。赤穂市内の仏画で最古とみられる=市教委提供
「仏涅槃図」は約40センチ幅の4枚と2〜3センチ幅の2枚をつないだ絵絹に描かれ、丈168センチ、幅173センチ。宝台に体を横たえた釈迦の周囲で弟子や動物たちが嘆き悲しむ姿を描いている。絵絹が正方形に近いことや構図の特徴から、制作年代は14世紀前半とみられる。
「当麻曼荼羅図」(丈128センチ、幅116センチ)は奈良・当麻寺に伝わる「根本曼荼羅(こんぽんまんだら)」を縮尺して描き写した転写本。阿弥陀如来、普賢菩薩、観音菩薩の三尊を中心に極楽浄土を表現している。素朴さがある人物の描き方などから、「16世紀後半から17世紀前半の絵仏師系の制作」(同)とみている。
市教委文化財係によると、2点とも昭和29年ごろ、軸装の状態で古美術商から所蔵者が購入したもので「作者や由来は不詳」。鑑定に当たった市文化財保護審議会の木村重圭委員=元甲南女子大教授、美術工芸=は「仏涅槃図はヒョウをトラの雌として描いたものとしては最も早い作例ではないか。当麻曼荼羅図は描写が繊細で彩色も非常によく残っている。いずれも市指定文化財に充分に値する」としている。
今回の指定で、市指定文化財は計52件、うち絵画は4件となった。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2014年4月12日(2083号) 1面 (9,056,784byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
わらじの作り方を伝授 「手作り文化伝承の会」が講習会 桜テーマに水彩画展 [ 文化・歴史 ] 2023年04月23日幻の無声映画『忠臣蔵』カツベン上映をネット配信 [ 文化・歴史 ] 2023年04月16日上仮屋獅子舞、花岳寺で62年ぶり奉納舞 [ 文化・歴史 ] 2023年04月09日松の廊下刃傷事件ゆかりの裃 [ 文化・歴史 ] 2023年04月08日有年牟礼・山田遺跡の土器50点を市文化財指定 [ 文化・歴史 ] 2023年04月05日中央義士会 播州赤穂支部を新設 [ 文化・歴史 ] 2023年04月04日川柳赤穂吟社 濱邉稲佐岳顧問が句文集 [ 文化・歴史 ] 2023年04月03日御崎ガラス舎 初の教室展 姫路と赤穂で [ 文化・歴史 ] 2023年03月31日赤穂緞通テーマの絵本 小・中学校に寄贈 アートマイル国際協働学習で文科大臣賞 市史史料集第9集刊行『明治二十五年赤穂郡洪水史』 [ 文化・歴史 ] 2023年03月25日復元塩田で塩づくり作業を体験 日本画で赤穂市長賞の城谷允子さん作品展 [ 文化・歴史 ] 2023年03月19日「海辺の暮らし、海辺の景色」テーマにクラフト展 [ 文化・歴史 ] 2023年03月11日
コメントを書く