舟で輿入れ 伝統の花嫁道中
2016年03月21日
昔懐かしい婚礼道中を再現した「坂越の嫁入り」
海に面して集落が発展した坂越地区では、古くは新婦が舟で輿入れ、仲人が照らす提灯で浜から新郎宅まで歩いたという。地域の伝統を継承しようと、住民有志を中心とした実行委員会が企画して3年目。今年は提灯行列に加え、初めて舟での嫁入りも再現した。
公募で選ばれた新郎新婦役は横浜市の会社員、岩橋勇二さん(27)・千香さん(24)。昨年6月に入籍し、坂越出身の千香さん(旧姓・溝田)の家族の勧めで応募した。
文金高島田に髪を結い、きらびやかな刺繍の打掛を羽織った千香さんは世話人や楽人とともに木造和船へ。船頭が手漕ぎする舟は地域の人たちやカメラマンなど約500人が集まった海岸沿いにゆっくりと進み、新郎や仲人が待つ約800メートル先の東の浜に到着した。
新郎新婦に親族を加えた一行約25人は提灯を持った仲人に導かれて約400メートルを行列。旧坂越浦会所前で古式ゆかしく三三九度を行い、絆を固めた。
「みなさんのおかげで、こんなに風情あふれる結婚式をさせていただき光栄です。明るく笑顔の絶えない家庭を築きたい」と感激に浸った二人。数年前、若い頃の思い出を実行委員メンバーに語って「坂越の嫁入り」が再現されるきっかけを作った坂越美代子さん(87)は「舟の花嫁道中があると聞いて、どうしても見たかった。昔を思い出しました」と感慨深く見入っていた。
また、実行委員会を構成する団体の一つ、「坂越のまち並みを創る会」には国土交通省近畿地方整備局から、すぐれた地域活動を称える「ゆめづくりまちづくり賞」奨励賞がこのほど贈られた。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2016年3月26日(2179号) 1面 (10,784,422byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
一陽会員の廣門さん 母校の赤穂小へ作品寄贈 [ 文化・歴史 ] 2021年11月24日ル・ポン音楽祭 ベルリンからオンライン配信 戦没者追悼式 慰霊と平和誓う 新愛称は「赤穂化成ハーモニーホール」 景観重要建築物を蔵カフェ、フリースペースに再生へ [ 文化・歴史 ] 2021年11月16日本堂改修の萬福寺で御動座式 [ 文化・歴史 ] 2021年11月14日趣味の木彫 自宅にギャラリー【電話番号に訂正あり】 [ 文化・歴史 ] 2021年11月13日赤穂民報主催 第36回習字紙上展の出品規定 NHKフォトコン入賞 カレンダー採用 [ 文化・歴史 ] 2021年11月12日女性だけの絵画展 第37回女・女・女展 [ 文化・歴史 ] 2021年11月09日国天然記念物の生島で10年ぶり植生調査 塩屋の清水まみさん 日展会友推挙へ [ 文化・歴史 ] 2021年11月08日船渡御祭保存会に文科相から地域文化功労者表彰 [ 文化・歴史 ] 2021年11月06日自然風景写真の愛好家ら作品展 [ 文化・歴史 ] 2021年11月05日盆栽や花を販売「花と緑にふれあう祭り」
コメント
昔ながらの儀式は、風情があっていいですね。
この手の儀式の復活は、外国人観光客にもアピールするでしょうから、「嫁入り」を観光資源にするのは無理にしても、何かヒントには、なるのではないでしょうか?
複数の全国紙でも、写真入りの記事になってましたし。
ただ、神戸新聞は「打掛姿」を、「白無垢姿」と書いてましたけど。
なかなか大胆な間違いだなあ。
0 0
投稿:市民K 2016年04月06日コメントを書く