「みかんのへた山古墳」に2号墳判明
2019年03月20日
4世紀末〜5世紀初頭の円墳だと判明した「みかんのへた山古墳」2号墳の頂上部
3月24日(日)午後1時から一般向け現地説明会を開く。小雨決行。
新たに確認された円墳は「みかんのへた山古墳」(直径約30メートル、高さ約4メートル、造出付円墳)の北東側にほぼ隣接する位置にあり、直径約12メートル、高さ約3メートル。中央が浅く陥没しており、木製の棺を埋葬した可能性が高い。
「みかんのへた山古墳」は家島諸島から小豆島や四国山地まで瀬戸内海を一望できる丘陵にあり、周囲に耕作地や平地がほとんど存在しないことなどから、「瀬戸内海の海上交通を掌握した豪族の墓」(市教委文化財係)と考えられている。2012年の測量調査で古墳のそばに別の高まりがあることがわかり、未発見の古墳である可能性が指摘。遺跡保護を目的に今年1月中旬から進めてきた範囲確認調査で2号墳だと判明した。
市教委によると、古墳が築かれた当時、瀬戸内海は主要な交通路としてヤマト政権に重要視されており、「その海上交通を掌握する人物も重要な有力者だった」という。調査を担当した山中良平学芸員(31)は、2号墳に葬られた人物について、「みかんのへた山古墳に埋葬された人物の後継者ではないか。複数の古墳を築くことができたという点で、これまで考えられていたよりも有力な集団が存在したといえる」と推定している。
現地説明会場の周辺に駐車場はなく、市教委は神姫バス(JR坂越駅午後0時6分発−「小島」停留所0時23分着)の利用を呼び掛けている。「小島」停留所から現地までは急な登山道を徒歩15分ほどで案内、誘導あり。Tel43・6962(市教委文化財係)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2019年3月23日号(2318号) 1面 (9,504,731byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
内匠頭切腹の地ゆかり「田村銀杏稲荷」再建 [ 文化・歴史 ] 2019年12月07日学生が研究発表 15日「コミアワ報告会」 児童ら地元名所巡り歴史クイズに挑戦 『決算!忠臣蔵』原作者 8日講演会 稀少な忠臣蔵映画ポスター寄贈 [ 文化・歴史 ] 2019年11月30日野村勝美さん写真展「トルコの風になって」 [ 文化・歴史 ] 2019年11月28日第49回赤穂義士祭奉賛学童書道展入賞者 盤珪と藤樹「たどりついた頂上同じ」 [ 文化・歴史 ] 2019年11月23日討ち入りまでの収支克明「請払帳」 [ 文化・歴史 ] 2019年11月22日市文化協会50周年で合同文化祭 山鹿市少年少女合唱団招き「こどもミュージックフェス」 草花やフルーツ素材に押し花アート展 [ 文化・歴史 ] 2019年11月20日忠臣蔵の新作構想 作家・玉岡かおるさん [ 文化・歴史 ] 2019年11月15日公募合唱団と関西フィル17日共演 正倉院展に山崎昭二郎氏を偲ぶ [ 文化・歴史 ] 2019年11月09日
コメントを書く