内蔵助介錯の刀も「元禄赤穂事件」展
2019年12月13日
歴史博物館の開館30周年記念で開かれている特別展「元禄赤穂事件」
「栗崎道有記録」(東京大学附属図書館蔵、前期のみ展示)は事件の発端となった江戸城松の廊下の刃傷で吉良上野介の治療に当たった外科医の記録。眉の上に約11センチ、背中に約18センチの長さの疵があり、止血と縫合を行ったことなどが書かれている。「赤穂城本丸指図」(たつの市立龍野歴史文化資料館蔵)は城明渡し当時の本丸絵図で柱の位置や部屋の畳数まで詳細に描き込まれている。
大石内蔵助が妻りくの父で豊岡藩家老の石束源五兵衛に宛てた書状は近ごろ同館へ寄贈された新出史料。討ち入りの約10か月半前にあたる元禄15年1月27日の日付で、懐妊が判明したりくを2~3か月以内に実家へ返す旨が書かれており、討ち入りへ至るまでの経緯を明らかにする史料として注目される。
「浅野内匠頭長矩臣義士覚書」は熊本藩細川家で世話役を務めた堀内伝右衛門の手記。討ち入り後に同家に預けられた内蔵助ら17人との会話やエピソードがつぶさに記され、本人の自筆とみられる。
内蔵助や小野寺十内、大高源五などの藩士たちを受診した赤穂藩医、口分田玄瑞の「診療処方録」、内蔵助を介錯した細川藩士・安場一平の子孫宅に刀とともに伝わる「切腹の図」など個人蔵の史料も。同館は「展示を通して、江戸を揺るがせた事件に思いを馳せてもらえれば」と来館を呼び掛けている。
来年2月4日(火)まで午前9時~午後5時(水曜、12月28~31日、1月4日は休館)。入館料300円(小・中学生150円)。Tel43・4600。
<前の記事 |
「赤穂緞通を伝承する会」3人が講習修了 [ 文化・歴史 ] 2025年04月12日
日本遺産写真展 塩屋の矢野博之さん「生島の夕暮れ」が最優秀賞 [ 文化・歴史 ] 2025年04月01日
復元塩田で昔の塩づくりを体験 [ 文化・歴史 ] 2025年03月21日
雨聲会展 故室井澄氏の遺作も展示 [ 文化・歴史 ] 2025年03月18日「音の風景」テーマに趣味のボールペン画展 [ 文化・歴史 ] 2025年03月16日
赤穂緞通織り続けて34年 ベテラン作家が初個展 [ 文化・歴史 ] 2025年03月15日
西国街道で歴史ウオーク 「西の箱根」歩く [ 文化・歴史 ] 2025年03月10日
「坂道」テーマに作品展 メイプル写友会 [ 文化・歴史 ] 2025年03月10日
赤穂城跡の魅力満載 デジタルミュージアム 21日から公開 [ 文化・歴史 ] 2025年03月08日
姫路市美術展 妹岡実さんが写真で奨励賞 [ 文化・歴史 ] 2025年03月04日終戦80年 児童合唱団がオペレッタ「琉球讃歌」 女性たちによる絵画展「女・女・女展」 [ 文化・歴史 ] 2025年02月20日三世紀半続く獅子舞伝承 保存会に「ともしびの賞」 [ 文化・歴史 ] 2025年02月15日
ジャンル超えて美術家連合会展 [ 文化・歴史 ] 2025年02月14日部活動の地域展開 2026年度中に完全移行へ
コメント
忠臣蔵関係の書籍に載っている起請文、義士の手紙、吉良邸の絵図、大石内蔵助を介錯した刀、どれも感激の一言です。
0
0
投稿:エビグラタン 2020年01月31日
0
0
投稿:菓笑 2019年12月13日コメントを書く