加里屋川に絶滅危惧種の川藻
2013年03月30日
川西さん(右)が加里屋川で生息を確認した絶滅危惧種のカワモズク
カワモズク類は湧水の周辺に生息する紅藻類。晩秋から早春にかけて石や農業用水路のコンクリート壁に着生する。県内では上郡町、篠山市などに分布が限られ、県のレッドリストに選定されている。
生息が確認されたのは、やなぎ公園の近くにかかる柳橋から上流側約20メートルの区間。大小さまざまな川底の石に着生し、長さ3〜5センチほどの緑色や茶色の藻を伸ばしている。県の調査で現場には護岸から地下水が流入していることがわかっている。
川西さんは十数年前から同川で初夏の時期に自然観察。県が平成22年に実施した環境調査は4月と8月だった。いずれもカワモズクの着生時期からずれていたため、確認されなかったのだろう。
昨年12月に再開された同川の改修工事は国道250号から南約1・0キロ区間を4つの工区に分け、護岸の老朽度が著しいところから順次着工する計画。予定通り進めば、柳橋付近の護岸改修は、「おおむね8〜10年後となる見通し」だ。
「あんなに多くのカワモズクが群生しているのは珍しく貴重。ぜひ残してほしい」と川西さん。県光都土木事務所は「地下水の透水性に配慮した材料を使い、施工時は動植物だけでなく河床の土砂も一旦別の場所に移植して護岸設置後に元の場所に戻すなど、環境保全には最大限の配慮をしている。現時点では計画通り進めたい」とし、「今年度の工事が完了した後、河川環境をモニタリングし、さらなる改善が必要であれば、次年度の工事で改良を検討していきたい」としている。
県土木のまとめでは、同川で生息が確認された絶滅危惧種は14種類になった。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2013年3月30日(2032号) 3面 (9,243,537byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
《赤穂市議選2025》定数17に立候補準備18人 [ 社会 ] 2025年01月18日阪神淡路大震災30年を前に防災教室 [ 社会 ] 2025年01月16日ブリの切り身に寄生虫 学校給食で喫食中止 [ 社会 ] 2025年01月15日人生の節目祝う「二十歳のつどい」 [ 社会 ] 2025年01月12日JA兵庫西が詐欺被害から顧客守る 赤穂署管内で年間3度目 [ 社会 ] 2025年01月06日《市民病院医療事故多発》院長命令に背き侵襲的検査12件 3件は文書通達後 日本初の坑道ラドン浴施設 開設への道のり映画化 [ 社会 ] 2025年01月01日2年後の赤穂高100周年へ実行委発足 [ 社会 ] 2025年01月01日《市民病院医療事故多発》医療ミスの脳外科医 業務上過失傷害罪で在宅起訴〜神戸地検姫路支部 《市民病院医療事故多発》「膿出し切る必要」現役医師が提言 [ 社会 ] 2024年12月21日市教委サーバがウイルス感染 一部データに障害 役者魂貫いた元赤穂観光大使 故木下通博さんの冥福祈る [ 社会 ] 2024年12月14日職員不祥事受け給与5%カット 市長「道義的責任」 [ 社会 ] 2024年12月12日次回は13年後 珍しい「土星食」 [ 社会 ] 2024年12月09日南海トラフ地震想定し大規模災害訓練 [ 社会 ] 2024年12月01日
コメントを書く