絵筆に込めた郷土への愛着
2014年01月25日
郷土の風景画をテーマに絵画展を開いている鳥井廣夫さん=アトリエで撮影
青年期に神戸の画材店が開く絵画講座によく通ったという鳥井さん。プロの画家たちの手ほどきで絵筆を握る楽しさに目覚め、絵を描くことがライフワークとなった。これまでは牛窓や尾道など県外のロケーションにモチーフを求めることが多かったが、「坂越のよさを見つめ直したい」と軸足を地元に移し、昨年5月から100カ所以上をスケッチして歩いた。
本展では、素描を水彩で着色したポストカード群をはじめ、新作の油絵やパステル画を出品。大避神社の仁王像をモノトーンで描いた木炭画、破った雑誌のページを貼り合わせて坂越湾の夕景を表現したコラージュ画など多様な作品が並ぶ。坂越の人たちが「ピー」と呼ぶ果実を描いた静物画は木に登って実を取った子ども時代の思い出が詰まった一枚だ。
スケッチのために地域をくまなく歩いた鳥井さん。行く先々で住民や観光客と会話を交わす中で「80年近く住んでいても知らなかった地元の良さ」に気付かされたという。「海側から見た坂越の町並みなど描きたい構図はまだまだある。これからも、この地を描き続けたい」と話している。
絵画展は2月17日(月)まで午前10時〜午後4時。火曜休館。無料。TEL48・7770。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2014年1月25日(2072号) 1面 (9,664,766byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
つまずいた石掘ると…江戸期の地蔵仏出土 姫路市美術展 9人が入賞・入選 [ 文化・歴史 ] 2021年02月03日平田オリザさん講演「文化はまちづくりの必須アイテム」 [ 文化・歴史 ] 2021年01月24日地元ゆかりの楽曲で街並みPV [ 文化・歴史 ] 2021年01月23日山鹿素行の教え「いろは」で親しんで [ 文化・歴史 ] 2021年01月19日「キャンバスの会」23日までロビー展 [ 文化・歴史 ] 2021年01月18日全国絵マップコンで文科大臣賞 上方浮世絵師が描いた忠臣蔵 [ 文化・歴史 ] 2021年01月15日連鶴で十二支シリーズ 6年かけ完成 [ 文化・歴史 ] 2021年01月03日昔ながら「塩の国の塩」新発売 瓦の下に「幻の陶土」雲火焼の完全復元目指す [ 文化・歴史 ] 2021年01月01日尾崎ゆかりの日本遺産マップ設置 [ 文化・歴史 ] 2020年12月19日子ども描いた「お菓子の家」 パティシエが実現 300年語り継がれる「打ち首の三義人」 [ 文化・歴史 ] 2020年12月12日創志学園MB部 赤穂の2人も全国大会へ [ 文化・歴史 ] 2020年12月05日
コメントを書く