街中で気軽に談論「哲学カフェ」
2014年07月05日
花岳寺通商店街に月1回開設する「哲学カフェ@赤穂」
初回のオープン日には小学生の親子連れや高齢者大学の生徒たちなど年齢も立場もさまざまな約20人が集まり、「幸福って何だろう?」をテーマに互いの意見や考えを述べた。
哲学カフェは1992年にフランス人哲学者のマルク・ソーテ(1947−98)がパリで始めたのが起源とされる。日本にも15年ほど前に導入され、国内各地に拡大。赤穂での取り組みは、おもいやりに満ちた福祉社会を目指す「ユニバーサル社会づくり推進事業」として市が関西福祉大学附属地域センターの協力を得て6月から始めた。
▽挙手してから発言▽他者の発言を否定しない−といったルールさえ守れば誰でも参加でき、途中の入店や退席も自由。店内は会議机を「ロ」の字型に並べただけで簡素だが、学生たちが飲み物と菓子でもてなす。学生は話し合いにも参加し、初回に高齢者大学の同僚と参加した長池町の松井芳子さん(79)は「歳の離れた人たちの意見が聴けて新鮮」と談論を楽しんだ。
他の参加者からは「最初は恥ずかしさがあったが、思っていることを話したら気持ちがすっきりした」「当たり前と思っていたことが、そうではないことに気付かされた」といった感想があった。
「年齢や立場などが異なる者同士の話し合いによって、ものの見方や考えが深まり、新たな視点が生まれる」と哲学カフェのメリットを話すのは進行役を務めた同大学社会福祉学部の中村剛准教授(50)。「いずれは地域社会の課題を発掘して話し合えるような場にもしていきたい」と可能性の広がりに期待している。
「哲学カフェ@赤穂」は加里屋まちづくり会館の西斜め向かいにある。参加無料。次回は「大人と子どもの違いは何だろう?」「なぜ、勉強をしなければならないのだろう?」をテーマに7月12日(土)。8月以降は毎月第3土曜日に開設する。時間はいずれも午後2時半〜4時。問い合わせは同センターTEL46・2508。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2014年7月5日(2094号) 1面 (8,280,724byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
「安全運転を」中学生がイラストカードで呼び掛け お米配って安全運転呼び掛け その心は… [ 社会 ] 2024年09月22日「コロナ中等症受け入れ拒否」 保健所が「市民病院の懸念」報告 [ 社会 ] 2024年09月21日9月23日は「手話言語の国際デー」 体験イベント開催 《市民病院医療事故多発》業務上過失傷害容疑で書類送検の脳外科医2人 1件目は不起訴 第二種電気工事士 中1生が一発合格 2年に一度の「はかり」の定期検査 [ 社会 ] 2024年09月13日食堂閉店の赤穂高にコンビニ自販機 [ 社会 ] 2024年09月07日半世紀以上続く千種川水生生物調査 [ 社会 ] 2024年09月06日《市民病院医療事故多発》科長に偽証を強要か「職員としての服務規定」 病院は否定【加筆あり】 《市民病院医療事故多発》「科長に急かされた」被告医師が主張 自身の技量不足認めるメッセージも【加筆修正あり】 《市民病院医療事故多発》「外部検証が必要」指摘スルー [ 社会 ] 2024年08月31日台風10号接近 赤穂線で30日夕方以降計画運休【修正あり】 新たな感染症に備え官民合同で訓練 [ 社会 ] 2024年08月24日積算ミスで工事契約解除 市が損害賠償へ
コメントを書く