JAXAミッション支援 高校生たちが観測チャレンジ
2024年11月17日
JAXA(宇宙航空研究開発機構)の惑星探査ミッションを支援しようと、高校生たちによる天体観測が17日、尾崎の赤穂海浜公園オートキャンプ場であり、愛知や宮崎など県内外の4校から天文部や科学部の生徒ら約35人が来穂。恒星食の観測にチャレンジした。
JAXAは千葉工業大学と合同で、ふたご座流星群の母天体となる小惑星「ファエトン」(フェートンとも呼ばれる)を探査機で調べるプロジェクトを推進中。関係者によれば、最新の計画では2028年にH3ロケットで探査機を打ち上げ、2年後にファエトンに最接近して小惑星を撮影するプランだという。
より鮮明な画像を撮影するのに重要となる露出時間を割り出すには目標小惑星の大きさや形状をなるべく正確にとらえて「反射率」を割り出しておく必要がある。地球と恒星の間にファエトンが重なる恒星食のタイミングでシルエットを撮影することによって、天体の大きさや形状を明らかにするのが今回の観測目的だ。
この日は国内で2年ぶりにファエトンによる恒星食が出現するチャンス。できるだけ多くの地点で観測してデータの精度を上げようと、東アジア地域の天体観測グループで共同代表を務める吉田二美(ふみ)・理学博士(千葉工業大学惑星探査研究センター)が全国の天文台や大学などに協力を呼び掛けた。観測できる可能性がある三重から島根にかけて幅5キロメートルほどの帯状の範囲に赤穂市が含まれ、視界が広がる平地で比較的交通アクセスが良いことから、吉田氏の観測チームをはじめ少なくとも8つのグループが赤穂市内での観測を計画したという。
高校生たちもその一つで、あいにくの雨の中、前日に拠点とするキャンプ場に集合。天気の好転を期待しながら反射望遠鏡やカメラ、データを保存するパソコンなどを準備した。夜には雨が上がり、晴れ間から月や木星が見えて期待が高まったが、恒星食が起きたであろう17日午前4時前には厚い雲が空を覆い、残念ながら狙った画像を撮影することは叶わなかった。
生徒たちは今年7月からオンラインで情報共有したり、各校で観測練習をして本番に備えてきたという。今後も1、2年に一度はファエトンによる恒星食を国内で観測できる機会があるといい、小野高校天文部2年の五百蔵啓(いおろい・けい)さん(17)は「またチャンスがあれば挑戦したい」と前向き。天文系の職業に憧れるという宮崎北高校の科学部2年の一政志道(いちまさ・しどう)さん(16)は「高校生でもプロジェクトに参加でき、やりがいを感じた」とより興味を深めた様子だった。
JAXA惑星探査ミッションに伴う恒星食観測にチャレンジした高校生たち
JAXAは千葉工業大学と合同で、ふたご座流星群の母天体となる小惑星「ファエトン」(フェートンとも呼ばれる)を探査機で調べるプロジェクトを推進中。関係者によれば、最新の計画では2028年にH3ロケットで探査機を打ち上げ、2年後にファエトンに最接近して小惑星を撮影するプランだという。
より鮮明な画像を撮影するのに重要となる露出時間を割り出すには目標小惑星の大きさや形状をなるべく正確にとらえて「反射率」を割り出しておく必要がある。地球と恒星の間にファエトンが重なる恒星食のタイミングでシルエットを撮影することによって、天体の大きさや形状を明らかにするのが今回の観測目的だ。
この日は国内で2年ぶりにファエトンによる恒星食が出現するチャンス。できるだけ多くの地点で観測してデータの精度を上げようと、東アジア地域の天体観測グループで共同代表を務める吉田二美(ふみ)・理学博士(千葉工業大学惑星探査研究センター)が全国の天文台や大学などに協力を呼び掛けた。観測できる可能性がある三重から島根にかけて幅5キロメートルほどの帯状の範囲に赤穂市が含まれ、視界が広がる平地で比較的交通アクセスが良いことから、吉田氏の観測チームをはじめ少なくとも8つのグループが赤穂市内での観測を計画したという。
高校生たちもその一つで、あいにくの雨の中、前日に拠点とするキャンプ場に集合。天気の好転を期待しながら反射望遠鏡やカメラ、データを保存するパソコンなどを準備した。夜には雨が上がり、晴れ間から月や木星が見えて期待が高まったが、恒星食が起きたであろう17日午前4時前には厚い雲が空を覆い、残念ながら狙った画像を撮影することは叶わなかった。
生徒たちは今年7月からオンラインで情報共有したり、各校で観測練習をして本番に備えてきたという。今後も1、2年に一度はファエトンによる恒星食を国内で観測できる機会があるといい、小野高校天文部2年の五百蔵啓(いおろい・けい)さん(17)は「またチャンスがあれば挑戦したい」と前向き。天文系の職業に憧れるという宮崎北高校の科学部2年の一政志道(いちまさ・しどう)さん(16)は「高校生でもプロジェクトに参加でき、やりがいを感じた」とより興味を深めた様子だった。
<前の記事 |
色づき始めた木々の中 唱歌コンサート [ 文化・歴史 ] 2021年11月01日2021年度文化・スポーツ賞 受賞者決定 「坂越の船祭」祭礼船の劣化防止に海水 [ 文化・歴史 ] 2021年10月31日雲火焼創出の大嶋黄谷 生誕200年展 [ 文化・歴史 ] 2021年10月30日MOA児童作品展 30・31日に開催 塩屋で保存会が屋台飾り付け 伝統継承 [ 文化・歴史 ] 2021年10月24日2年ぶり赤穂市美術展 7部門352点 [ 文化・歴史 ] 2021年10月22日第50回義士祭奉賛学童書道展の作品募集 「有年山城もあるよ!」地元住民らPR 「今こそ素行の教えを」石平氏講演 [ 文化・歴史 ] 2021年10月11日生誕400年記念講演会「思想の巨人 山鹿素行」 市制70周年を祝い雲火焼と緞通寄贈 [ 文化・歴史 ] 2021年10月01日路地の「懐かしさと温かさ」写真で表現 [ 文化・歴史 ] 2021年09月28日培った音楽の力 赤穂高校音楽部 実りの秋 [ 文化・歴史 ] 2021年09月27日「写壇・あすなろ」がミニ写真展 [ 文化・歴史 ] 2021年09月25日
コメントを書く