名陶と赤穂緞通が織り成す美
2011年06月27日
河井寛次郎作「花扁壺」と赤穂緞通
島根県安来市生まれの河井寛次郎は東京高等工業学校(現東京工業大)の窯業科で学び、卒業後は京都市立陶磁器試験場で釉薬を研究した。大正9年、京都五条坂の清水六兵衛から譲り受けた窯を「鐘渓窯」と名付け、生涯その場で作陶を続けた。柳宗悦と知り合ってからは「民藝運動」に傾注。人間国宝も文化勲章も推薦を断るなど無位無冠を貫き、何にもとらわれることなく自由な作品を数多く残した。
「民藝の父・河井寛次郎」と題した今展では、河井の作品を多数所蔵する神戸市内の古美術商が花瓶、茶碗など初期から晩年までの作品を一堂に出品。赤穂緞通は個人蔵の古緞通と新作計約10点を展示する。
鑑賞会を企画した酒井喜和ディレクター(61)=サンデパート=は「河井寛次郎の作品をこれだけ多く展示する機会は東京、大阪でもめったにない。赤穂緞通との組み合わせも味わい深く、両者の造形美をじっくり見てほしい」と来場を呼びかけている。
4日(月)まで午前11時〜午後6時(最終日は5時まで)。入場無料。一部作品は販売可。問合せはTEL43・1616(サンデパート)。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2011年7月2日(1950号) 4面 (8,137,058byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
盤珪と藤樹「たどりついた頂上同じ」 [ 文化・歴史 ] 2019年11月23日討ち入りまでの収支克明「請払帳」 [ 文化・歴史 ] 2019年11月22日市文化協会50周年で合同文化祭 山鹿市少年少女合唱団招き「こどもミュージックフェス」 草花やフルーツ素材に押し花アート展 [ 文化・歴史 ] 2019年11月20日忠臣蔵の新作構想 作家・玉岡かおるさん [ 文化・歴史 ] 2019年11月15日公募合唱団と関西フィル17日共演 正倉院展に山崎昭二郎氏を偲ぶ [ 文化・歴史 ] 2019年11月09日義士供養の熊本藩士 地元で顕彰碑建立へ [ 文化・歴史 ] 2019年11月08日「キャンバスの会」40回目の会員展 [ 文化・歴史 ] 2019年11月07日「田淵庭園」16・17日 恒例の一般公開 「産廃反対市民の会」5周年記念講演会 義士ネコが全員集合 オリジナル人形展 [ 文化・歴史 ] 2019年11月04日【寄稿】緒方貞子さんとの思い出 [ 文化・歴史 ] 2019年11月03日日本画の古川功晟さん 日展初入選 [ 文化・歴史 ] 2019年11月02日
コメントを書く