遺志継ぎ郷土史本をCD化
2012年03月30日
講師の遺志を継いで郷土本のCD版を完成させたホームページ作成教室のみなさん
今年は市制70周年。「子どもたちや市民が地元の歴史を調べるきっかけになれば」と市教委を通じて市内すべての小中高校と公民館、図書館へ寄贈する。
『郷土のあゆみ−相生−』(B5判、102ページ)は、相生市教委が市制30周年を記念して昭和47年10月に発刊された。縄文時代から現代までの出来事や変遷を「政治」「産業・経済」「文化」などジャンル別にまとめ、相生の歴史を学ぶ入門書と言える。刊行から40年が経ち、存在が忘れかけられていた一冊をよみがえらせようと、2年ほど前から教室で電子化作業を開始した。
パソコンの読み取りソフトを使ったテキスト化を終え、各ページにリンクを付ける段階に入ったが、作業の中心だった講師の有政一昭さんが昨年7月に突然の他界。CD化は暗礁に乗り上げたかに見えたが、40〜80代の生徒12人が「先生の夢を完成させたい」と跡を継ぎ、かつての門下生も協力してやり遂げた。さらに、昭和55年発刊の『相生の植物』(B6判、177ページ)もデジタル化した。
教室は開設から10年が経過したこともあり、今月末で解散することになった。「先生に教えていただいた技術で作りました。このCDが私たちの“卒業記念作品”です」と生徒代表の藤田啓二さん(84)=相生市汐見台=。一昭さんとともに教室で講師を務めた妻・智子さん(63)は「みなさんのおかげで夫の思いが形になり、感無量です」と感激している。
<前の記事 |
掲載紙面(PDF):
2012年3月31日(1985号) 4面 (6,399,801byte)
(PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)
[ 文化・歴史 ]
タイ料理に挑戦 世界の料理教室 [ 文化・歴史 ] 2020年02月03日作るぞ「歌って踊れる」義士ソング 「文化財防火デー」前に消防訓練 赤穂出身作家 造形アート公募展で大賞 [ 文化・歴史 ] 2020年01月25日「日本第一」の塩学ぶ講演会 「国内最高技術の石積み」赤穂城の櫓台 [ 文化・歴史 ] 2020年01月20日切り絵で描いた故郷の創作昔話を本に [ 文化・歴史 ] 2020年01月18日「西播磨ゆかりの人物知って」自費で絵本 [ 文化・歴史 ] 2020年01月08日坂越の安藤慶一さん 油彩画「瀬戸の景観」展 [ 文化・歴史 ] 2020年01月05日第32回赤穂民報習字紙上展の作品募集 修理中の赤穂城跡東櫓台で現場見学会 別府鉄道のネガ一式を寄贈 [ 文化・歴史 ] 2019年12月16日内蔵助介錯の刀も「元禄赤穂事件」展 [ 文化・歴史 ] 2019年12月13日利息で討ち入り武具購入!?「忠臣蔵の決算書」 [ 文化・歴史 ] 2019年12月08日内匠頭切腹の地ゆかり「田村銀杏稲荷」再建 [ 文化・歴史 ] 2019年12月07日
コメントを書く